2016年12月23日金曜日

風の強い日にもわたしは踊る、臨時予算編成、女性回帰きぶん

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夜中か明け方、じくじくとした眠りをファーーーーーンとサイレンが裂いていった。
不安をそのまま音にしたみたい。しばらくしてサイレンがやみ、低い男のひとの声で町内放送が入った。




闇のなかでぱっちりと目を開けてそれを聴いていた。
どうやら、鵜殿のどっかで火事があったよう。声は非難と消防の出動を示唆していた。
静かに戻ったあとも、心臓がいつもより早く打っている。なんだか悪い夢みたいで、しばらく眠れなかった。枕元に用意したポットのお湯をちびりちびり、眠気が帰ってくるのを待つ。

いつのまにかまた眠っていて、次起きたらすっかり朝の8:00。ちょっとまごまごして、8:15にぐぐっと伸びをしてベッドから抜け出した。良かった、今日もずいぶん温かいよう。

大阪のおとうさんとおかあさんがおくってくれたクリスマスプレゼントBOX(食料、おかし、CDなどなど)のなかから、カントリーマウムを3つ。トースターで焼いて食べる。罪悪感を払しょくすべく、にんじんラぺとルッコラも。お湯をわかし、その間に顔を洗い、歯をさっと磨いて、日焼け止めとパウダーだけ。

ちょうどそれが終わると全部がいい塩梅で整っているので、お湯をカップに注ぎ、クッキーをお皿に出して、ダイニングテーブルに着く。

うーん、ぜいたく。

しかし、どうやらずいぶん風が強いみたい。がらすが揺れ、ちょっとウォーキングに行こうかどうか迷う。迷っていると、眠い目を擦りながら井上が起きだしてきた。あいさつをして、やっぱり外へ出かけることとする。
すると、雲が強風にさーっと流されて、グレートベージュの世界が一気に色彩豊かになった。陽の光ってなんて気持ちが良いんだろう。

今日は川のほうへ向かって歩いていった。広い通りではなくて、裏の細い路地を選んで歩く。ひとんちの畑の野菜の種類や育ち具合をふむふむと確認しながら。

茶トラのねこが一匹、十字路を横切っていったのを、後ろ足としっぽだけ見た。

川は水面が低く、水位が高いと沈んでいる堤防みたいなところが露出して乾いている。ここは、乾いていると、橋みたいに向こう岸に渡れるのだ。うーん、うまく言えないんだけど。
そこを、ひとりぷいぷいと渡っていった。堤防に引っかかった立派な木の枝?幹?を拾う。ちょっと乾けば、薪として使えるかと思って。
向こう岸にもほどよい枝があったので5本くらいよいしょと抱えて、帰路に着く。

帰って、今日の仕事始め。井上もすっかりお仕事モードとなっている。
がーっと集中して直しをしていると、なんだかそわそわしながら井上寄ってくる。何事かと思ったら、「今日図書館いく?」

いいね、いいね、あ、でもお昼どうする?ええやんそとで食べても、そうかぁ、じゃあどこやろ?佐野食堂いく?うーん、うーん。

そんなこんなでとにかく出発。
風はぬるいけど、やはり強い。スーパーの駐輪場の自転車は無残に倒されて重なって、えらいことになっていた。

わたしはここで、井上に「クリスマス・年末年始特別食費予算申請」を行い、食材をしっかりまとめて買う宣言をした。
ていうか明日じゃん、クリスマス。うっかりしていたぞ。

いつもどおり値引きシールを目ざとく見つけて買い物かごへ。
そしてもうひとつ忘れてはならないのが、「カレールー」だ。
お正月も3日にもなると、おせちに飽きはじめ、そんなとき猛烈に食べたくなるのが、このベタな「日本のカレー」だとわたしは思う。

「井上さん、わたしはね」
「うん」
「一人暮らししてたときに、カレールーのなかでも高価な『ジャワカレー』の辛口を買って、鍋いっぱいにふつうのカレーを作って食べるのが、最高のぜいたくだと思ってたんだよ」
「ほーん、それはええな」
「でもね、今日はこれを買います」

こくまろ 辛口 98円。

ジャワカレーは、3倍のお値段であった。
いや、おいしいし、こくまろ。ちょっとカレー粉足したら全然大差ないんだよ。本当に。


そして、今日は切らせに切らせたままになっていた化粧品類をまとめて買った。ながいこと女性らしさがどっか行っていたような気がする。化粧品売り場で、かわいいパッケージを手に取って、帰ったらマニキュアを塗ろう、と思った。

TSUTAYAにも寄り、大橋トリオとクラムボンを借りた。レンタルCDなんて、いつぶりだ!10年くらい若返ったような気持ちになる。


というわけで、大橋トリオを流しながら、コンロではくつくつと牛すじが煮えている。これを、大根とこんにゃくと、むふふ。

仕事で、嬉しい評価を、いろんな方向からいただいて、わたしはほくほうしている。できることを、がんばろう。できることがあるということは、しあわせだ。

蓋をして煮込んでいるので、スープはやさしく白く濁っている。
とろとろ、とろとろ、まるで日常のあれやこれを溶かしたみたい。

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