秋晴れ、ピクニック、じぶんの声

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この日をずっと、待っていたの！

起きてすぐ、秋冬物の布団を引っ張り出し、古い布団と並べて、いそいそと干す。洗濯機も、がんがん回す！見事な秋晴れが、ようやくやってきた。




今年が特に雨が多いのか。この土地が特に雨が多いのか、まだわからないけど、雨があるから、晴れのありがたさがひとしおなのだ。今日は、太陽じゃなくて、「おてんとさま」という感じ。身体の芯から温まってくるよう。

ベランダでいそいそ干しまわっていると、近所の幼稚園のこどもたちが、保母さんにつれられて並んで家の前の道をゆく。
みんな、目立つログハウスが気になるのか、一様にこちらを見上げているので、調子に乗って手を振ったけど、園児たちは「？」という顔でこちらを見ているだけ。わたしを見かねた保母さんが、気をつかって「おはようございます」と言った。

おとうさん、おかあさんがやってきて、また草刈りがはじまる。

うきうきが止まらず、わたしはいそいそと準備。何って、ピクニックだよ！やっと晴れたから、わたしが編んだ例のかごを持って、近所の川に行くこととする。

行き道、あまりにぽかぽかで、熱いくらい。川の水は、きーんと冷たく、ほてった体にじんと染みた。

キャロットラぺのベジサンド（ディルマヨネーズ）
関西風厚焼きたまごのサンド（マスタード＆ココナッツオイル）
自家製ベーコンとかいわれのサンド（バター）
みかん

かごは、持ち手を持ってぶらぶらしても、しっかりとかたちを保っていた。でも、次に活かせる改善点がいっぱい見つかったし、これからどんどん良いものが作れるようになりそう。かごを作って、プレゼントしたいひとの顔も浮かんでいるし、またつるを採りに行かなくちゃ。

（いのうえのインスタグラムですてきなかごと言ってくれたひとありがとう～）


帰り道は、遠回り。川沿いを歩いて、ぐるーっと歩きながら、昨日行った山の土地と、明日行く山の土地を、ああしていこう、こうしていこう、と話をする。
鷺が、川面から飛び立つ。陽だまりに、カモがたまっている。
散歩が終わって、また一仕事。洗濯ものは、きもちよく乾いていた。

夕食はかんたんに。
井上に干物を焼いて、あとは冷蔵庫にあるものを使ってすぐ用意できるものを食べる。

ぎょうざのたねとしいたけのスープ
おろしねぎなっとう
キャロットラぺとベビーリーフ

途中、お箸を置きながら、熱いお茶をすすりすすり、時間をかけて少な目の量をていねいに食べる。すっかり満腹。いつも早く食べすぎているのだな。


夜、歌の録音のセッティングを、井上に教えてもらいながらああだこうだやる。やっとちゃんと録音できるところまでやってきた。
正直言って、わたしはまだ自分の声とか歌にぜんぜん自信なんてないけど、自信がなくたって、いいんだと最近思う。それはわたしの性でないというだけで、悪いことではないと。だって、自信がなくても、やっていきたいと思うから。

コンデンサーマイクで録った声は、ダイレクトマイクで録ったそれよりずっと澄んでいて正直で、これからとても楽しみになった。
ふたりの音楽がここからどんどんはじまっていくよ。

日付が変わるころ、昼間の熱気は高いところへ去って行って、足元からチェロの音みたいな冷気が上がってくる。薄着のまま寝ていた井上が起きだして、コートを羽織ってまた横になる。布団で寝ればいいのに、まだやっているわたしに気をつかっているのなら申し訳ないと思うけど、案外、それが気持ち良いのかもしれない。なんか背徳感があって。

お風呂に入りたいけど、あんまりにも布団が恋しい。



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