2016年9月21日水曜日

低気圧、いねむり、台風コロッケ

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はっと目が覚めて、時計を見たら8時だった。
昨日2時過ぎに寝たのに、今日はなぜかちょっとだけ早起き。井上はもう起きだしていていなかった。これはいつものこと。広すぎるベッドの上で数分もだもだしてから、勢いをつけて起きる。

雨はざーっと降っているけど、まだ木々が揺れるほどの風はない。台風は、いまどの辺にいるのだろう。



井上は、早起きして、植えたばかりの野菜とハーブの苗に、素焼きの鉢をかぶせてきてくれたよう。すごく、すごく助かる。あんなにひ弱な子たちが、あんまりな風に耐えるのはしのびないので。

朝ごはんに、久しぶりに市販の食パンを食べる。
昨日のお昼のタンドリーチキンと野菜のグリルから出た鶏や野菜の汁をとっておいたのを、水で伸ばし、きのことカイワレを入れてスープにする。口の中にぶわーっと広がる出汁の効いた味と、丸いようなとんがったような、カレーとヨーグルトの風味のする、美味しいスープになった。
それからはちみつとココナッツオイルのヨーグルト。

食後、急激に眠くなる。さっきまでの覚醒感が嘘だったみたいに。二人で湯船に浸かって話していたら、もはや眠気というよりめまいのようになってきて、湯上り、ベッドに舞い戻った。そこから、わたしは日がな1日、ほぼずーっと寝ていた。
寝ている合間に、ごはんを作ったりしているという感じ。これは低気圧のせいとか色々あるんだろうけど、「台風」というのが、わたしにとってお休みの象徴であるからかもしれなかった。子どものころの感覚が抜けていないのかもね。

昼過ぎから風が強くなり、雨が横殴りになった。そのごうごうを聞きながら、わたしは何度もとりとめもなく夢を見た。怖いのやら、しあわせなのやら、ちょっと人には言えないきわどい感じのやら、昔話のようなのやら、わたしではなく他人として生きている夢もあった。
小間切れの夢をたくさん見たせいで、現実が現実のものとも思えず、目が覚めても覚めた気にならず、何度でも夢にダイブしていけた。

夕飯頃。台風が抜けて、あっという間に雨が上がった頃から、体も急に起きはじめた。良かったような、寂しいような、映画が終わるときのよう。

夕飯は、コロッケを玉ねぎとかまぼこと甘辛く煮て卵でとじたもの。そう、台風コロッケだ。きっと今日は全国でたくさんコロッケが食卓に上がったんだろうなぁ。これは15年くらい前にネットで生まれた習慣(?)みたい。でも、実際に台風にコロッケを食べてみたら、なるほどこれがすごくいいんだ
。この「おこもり感」と、スーパーのコロッケが、なんとも言えず、染みる。
この感じを演出するには、決して手作りのおいしいコロッケではない方が良くて、油がじゅんとしていて、かりっとなっていないのが望ましい。

副菜は、キャベツとじゃこのレモンドレッシングのサラダ、つるむらさきともやしのおかかしょうゆ、かぼちゃのチーズ焼き、なっとうととろろ昆布のお味噌汁、井上が炊いてくれたほかほかの白ごはん。

夜、ほんとうに久しぶりに、ホットミルクを飲んだ。はちみつを少し垂らして、かき混ぜて飲む。乳臭くて、やわらかい湯気の味がする。あの表面の膜が好き。誰に言っても否定されるけど、やっぱりあれがなくちゃね。

落ち着いたら、一仕事。頭をぐりぐりひねって、書きあげて、編集さんに送る。回を重ねるごとに、やっぱりちゃんと慣れてきているみたい。編集さんも良い人だし、がんばろう。

井上は、耳かきしてあげたら再起不能となって布団に沈んでいる。わたしもこれを書いたら今日一日がおしまい。また、夢へ戻っていく。
そう、夢を見にいくのではなくて、今日は夢の世界から現実を見に来た1日だったんだ。



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